吉田拓郎 LIVE 2014

at 2014年7月22日(火) 東京国際フォーラム・ホールA【東京】

SCHEDULE(首都圏限定5公演)

6月30日(月)
東京国際フォーラム・ホールA【東京】

7月4日(金)
千葉県文化会館【千葉】

7月7日(月)
川口総合文化センター・リリアホール【埼玉】

7月14日(月)
パシフィコ横浜 国立大ホール【神奈川】

7月22日(火)
東京国際フォーラム・ホールA【東京】

MEMO

▼ロビー花は「谷村新司・孝子夫妻」「小倉智昭」「ダウンタウンズ ミニバンド 広島フォーク村」「TOKYO MX 小室等の新・音楽夜話」「ニッポン放送 オールナイトニッポン」「フジテレビ 音組」「テレビマンユニオン」他
▼文中のミュージシャンは全て敬称略
▼5公演を通して、MCが次第に進化している
▼最後のMCで、他会場で話されていた「宅急便のお釣り」「メガネが無い」の話をカットしたのは、拓郎が内輪話をWOWOWに収録されることを避けたためか?
▼7/22東京公演をWOWOWにて収録(9/21放送)

REPORT

(14:30から正面入口付近でグッズ販売)

17:30 開場

(場内ピアノ演奏のBGM、WOWOW収録用のカメラが多数設置)

18:25 ブザーの後、開演前アナウンス

18:30 暗転

(暗転の直前、1階席L2扉付近からアリの行列のようにぞろぞろと芸能関係者?が入場、PA席付近に着席→小田和正・中村雅俊・長渕剛・MAX・荻野目洋子・ダイアモンド☆ユカイが来場した模様)

(ミュージシャンがステージへ)

01.人生を語らず(Lyrics&Music吉田拓郎,1974)

前奏が始まり、拓郎がステージへ。拓郎衣装は濃紺地に白の水玉シャツ(85年つま恋・ステージAのような)、破れたジーンズ、白い靴(スニーカー?)、サングラス無し。演奏は定番のアレンジで。1階席スタンディング

02.今日までそして明日から(Lyrics&Music吉田拓郎,1971)

スタンディングのまま

03.落陽(Lyrics岡本おさみ/Music吉田拓郎,1973)

後奏でステージ背景につま恋2006を思わせる花火の映像。当然スタンディング

(拓郎コール)

MC

「吉田拓郎です、こんばんは(客席拍手)えー、これでコンサートはほぼ終了したと(客席爆笑)これから後はゆったりした気持ちでお座りになった方がよろしいかと…北は埼玉川口から南は神奈川横浜まで幅広い範囲でコンサートツアーを行いましたが(笑)本日無事千秋楽を迎えることが出来まして(客席拍手)振り返ってみると長い年月だったなと…たった5本とは言え、僕としてはかなり多かったなと思いますが、このくらいがいいんじゃないかと。たくさんコンサートをやる方もいて、うらやましいと思いながらも、陰の方ではそんなにやることもないんじゃないのと(客席笑)まあ、僕なりにこういうペースで上手くいけば、来年もう1本増えると(客席歓声)このペースでいきますと、100歳ぐらいでやっと全国を回れる(笑)回っているだけで倒れてしまう…」

「最後まで色んな曲を歌いますが、いちいち不満などを述べないように(客席笑)この曲は聴きたくないとか勝手なことをホザかないように(笑)どの曲も一生懸命聴いて、最後に必ず隣の人と”良かったね”と言いながら帰るようにしてください(客席拍手)」

04.爪(Lyrics松本隆/Music吉田拓郎,1978)

05.たえなる時に(Lyrics&Music吉田拓郎,1991)

「♪いま君は~」の歌い出しから始まる

(拓郎いいぞ!コール)

MC

「1970年ぐらいに広島から東京に出てきたんですけど、その時からずっといいんです僕は(客席笑)広島から出てきた時からカッコいい(客席拍手)」

「去年の暮れのことでしたが、ある人物からお誘いを受けまして『一緒にやらないか』と。身に余る光栄だとは思いながらも、一つ年下なのにずいぶん態度が大きい人だと(客席笑)彼の事務所で話を聞いて『アレとコレを歌って欲しい』と一方的なリクエストで(笑)『俺としてはこれを一緒に歌いたいんだけど』…襟裳岬という曲を彼に提示したんです…『どうなの?小田くん』って(客席爆笑)まあ、けんもほろろに『今回はやめておこう』と言われてしまいまして…『まあ、無理にはいいや。仲良くすることが一番だ』と(客席笑)」

「そのコンサートが無事終了し、大変な好評をいただいて、僕の事務所にもたくさん若い女性からも『素敵でした』ってハガキが来ていて。中には一通だけ『吉幾三さんと違うのがハッキリ分かった』と(客席笑)倒れそうになりましたが…どう考えればいいんだと(笑)」

「そうこうしている内に、もう一人の人からお誘いがありまして『一緒にやりませんか』と…僕は近寄ったりすることのない人物でしたので…『うんーどうなんだろうな。どうなの?』って聞いたら『6曲歌っていただきます』と。『さっきの方は4曲でこっちは6曲か。いい練習になるな』と(客席笑)あまり得意な方じゃないけど引き受けてみようと(笑)『あのー襟裳岬って曲を一緒にやりたいんだけど…』と言ったら『いいですね!やりましょう』と」

「前者と後者、どちらがいい奴なんでしょうか(客席笑)」

06.襟裳岬(Lyrics岡本おさみ/Music吉田拓郎,1973)

07.僕の道(Lyrics&Music吉田拓郎,2012)

08.慕情(Lyrics&Music吉田拓郎,2011)

横浜公演では遅かった背景の黒スクリーン上部巻き上げのスピード。本公演では改善。むしろ、その後ろの白スクリーンに多数シワが入っているのが気になる

(拓郎、赤いドリンクを飲んでから透明のドリンク[水?]を飲む)

(たくさんの拓郎コール)

MC

「ここはどこなんだろう(客席笑)」

「子供の頃の吉田拓郎は非常に病弱だったんです。小学校とか中学校も半分くらいしか通わない、ほとんど家で寝ている病気がちな子供で、クラスの友達からは冷たくされ、学校の先生からはムチで叩かれ(客席笑)『ピシっ!』『イヤぁだぁ~痛ぃ~(女の子風に)』…全然違う世界ですけどね(客席笑)そういう感じで学校では歓迎されてない子供だったんです」

「それが70年の頃、東京に出てきてからみるみるうちに元気になってきて『やれるかもしれない』と思い始めるんですね。それで朝までコンサートをやったりすることが1度2度3度とか行われて、4回目は夕方で終わってしまったんですけど(客席笑)そういうコンサートが出来るくらいの体力が身につくんです。僕は今…年齢的には70が見えてきてるんですけども、元気なんです。客席にいらっしゃる皆さんも、概ね…若い人もいるかもしれないけど…それは数少なく、概ね…イっちゃってる(客席爆笑)。そういう人たちも朝目が覚めた時に…僕はサプリメントの宣伝してるんじゃないんですよ…『オルニチンがいい』とか『シジミがいい』とかそういう物に頼らなくても、何かきっといい事がありそうな気がする…みたいな話をしてると説教臭いでしょ(笑)こういう話をしてるのは好きじゃないんですが」

「僕も小さい頃ダメだった奴が、今やこのフォーラムで歌が歌えるという風になってしまって(客席拍手)だから人生は分からないんですが…なんか喋りながらこんな奴いるよねぇ、フォークとかいう奴に…嫌いだよねえ…ああいうの嫌い!嫌いだ!(客席笑)」

09.夏休み(Lyrics&Music吉田拓郎,1971)

ステージ背景に夏休みっぽい写真と共に歌詞が映し出される

10.シンシア(Lyrics&Music吉田拓郎,1974)

ハーモニカから始まる。後奏でもハーモニカ

11.裏街のマリア(Lyrics松本隆/Music吉田拓郎,1978)

(拓郎かっこいい!コール)

MC

「だから1970年に広島から出てきた時からカッコいいんだってば(客席笑)」

「ちょうど1年半前に、北は埼玉から南は横浜まで(客席笑)ってのを4ヶ所でやったんですけどね、その時にこのフォーラムで初日があったんですが…僕はこの会場、好きだな(客席拍手)ここ、好き…何かやりやすいんだ。何か気持ちがいい(客席拍手)」

「それで、その時に話したんですけど、いらっしゃった方はうる覚えになってるか…もしくはDVDにちょっと入ってるんですが…どういう話だったかってのをかいつまんで(笑)…とあるバーがあるんです(客席拍手)ひなびた感じのバーがいいんです…この近所だったら…江東区(笑)とにかく港があるの。ベイ・サイド・バー。僕が旅の途中で立ち寄るんです…旅をしている吉田拓郎。こんなに絵になる男はいないですよ。季節は秋深し、隣は何をする人ぞ…関係ないこと言ってます(手を頭の上から上方へ”パー”の形に広げながら)(客席笑)」

「コートの襟を立てて…バーに入ると…カウンターがあるんですが、川崎君と横山君が座ってるんです…『こんばんは…通りすがりですが…モヒート頂けますか』ヘミング・ウェイで有名なカクテル。ヘミング・ウェイぐらいは知ってるよね??(客席笑)それ知らないとつらいんだ(笑)すると、こちらで飲んでいた山田君と大川君が(客席笑)…いいの!そんなこと(名前の変化を)いちいち気にしないでいいの!(客席笑)」

「年の頃なら50歳過ぎくらい…何か話しをしてる。こっちの梅田君が(客席笑)『あ、あなた吉田拓郎さんじゃないの?』…違います、って言うのも変ですから『ええ、吉田拓郎です』『あなたも随分永くやってるけど、もう85くらいですか?(客席爆笑)』『何言ってんだこの梅田。。』で、3人で飲んで、僕が2人に質問したんです『若い時皆さんはどんな若者だったんですかね』ひとりの人は『20代の頃はやんちゃで暴れん坊で女の人のお尻を追いかけてるような…お酒を飲んだらすぐケンカする…』もうひとりの人は正反対に『真面目で実直ですぐ家に帰るサラリーマン生活』っていう。いろんな人生があるんだな…2,895円払って店を出るんです。そこまでが前回の話なんだ(客席笑)」

12.気持ちだよ(Lyrics康珍化/Music吉田拓郎,1999)

13.サマータイムブルースが聴こえる(Lyrics松本隆/Music吉田拓郎,1982)

(拓ちゃん~!コール)

MC

「で、そのバーを出て(客席拍手)『いつまでも元気で・・』ふたりの…木下君と(客席笑)別れを告げて。夜も更けてきて暗くなって。ビルの谷間があって…『おぉ…寒いな(男っぽい声)』演技づいてる(客席笑)『おぉ…』がガラ悪いかな(客席笑)『オ、オゥ…(外国人風)』OWかな…『オゥ…サムイな…(中国人風?)』…なに人だか分からない(客席爆笑)」

「それで吉田拓郎が空を見上げるんです。いい絵だね~もう自分で陶酔しきってる(笑)空を見上げるとビルの谷間に月が出てる。これがまた何とも言えない月なんだな…上弦の月(客席拍手)(弾き語り)(高音で)『♪ユカタの~』高いな!(客席爆笑)びっくりしたな…こんな高いのは初めてだな(客席笑)(弾き語り)『♪浴衣の君はすすきのかんざし~熱燗徳利の首つまんで~もう一杯いかがなんて妙に~色っぽいね~』(客席大拍手と歓声)…ご機嫌だからやってあげただけだよ(客席拍手)好きなんだこの歌が」

「『この月も若い頃見た月と同じなのかな…』お月さん…時代がかった言い方だな(客席笑)時代劇みたいだな『お月さんこんばんは』(笑)『お月さん、長い間僕を見ててくれてありがとう』…月に礼を言う吉田拓郎なんだよ。素敵だろ!?(客席拍手)…視線を下に落とすと路上に石ころが落ちてるわけ。石ころを蹴るんだな(右足で石を蹴るポーズ)(客席笑)…今、思ったよりも足が上がってないことに気づいた(客席爆笑)転がっていく石を見つめながら…俺もどういう人生だったんだろうなあ…なんてことを考えてしまったんだ…ね?聞いててくれた?(客席拍手)」

14.全部だきしめて(Lyrics康珍化/Music吉田拓郎,1996)

客席スタンディング。サビで全だきダンス(2005年DVD参照)
最初のサビ「♪君の涙まで」で拓郎歌詞に詰まる(客席の全だきダンスを見て笑ってしまったため)

途中でメンバー紹介

MC

「素晴しいミュージシャンたちを紹介します。暖かい声援で迎えてください…今日は最後です(客席拍手)」

「Drums河村”カースケ”智康(これまでの公演で見られた過度なパフォーマンスは無し。それぞれのミュージシャンが無難なソロ演奏に徹している)→Percussion玉木正昭→Bass松原秀樹→Guitar渡辺格→Chorus大嶋吾郎→Chorus今井マサキ→Chorus宮下文一」

(宮下の紹介直後に「♪全部だきしめて~」のサビに入るはずが、タイミングがつかめずコーラスが揃わない。サビ1回分をインストで見送った後、ワン・ツーの掛け声でやり直してやっとサビに入る)
※本曲が9/21WOWOWで放送されるかどうかに要注目!(拓郎が放映を認めるかどうか!?)

「Guitar鳥山雄司(過去4公演になくしっかりとしたソロ)→Keyboard武部聡志(結婚しようよのイントロを演奏)」

(拓郎全だきダンス2回)

15.わしらのフォーク村(Lyrics&Music吉田拓郎,1971)

客席スタンディング

16.淋しき街(Lyrics&Music吉田拓郎,1995)

前列から着席していく

MC

「音楽をやってると、とても素敵な時間が持てるわけですね。だから僕は音楽をやってる時は大好きですけども、スタジオに入ってレコーディングをする時とかライブをやる時にミュージシャン達が協力してくれて、彼らが温かい気持ちと熱い気持ちと優しい気持ちと、色んな気持ちを僕に送ってくれるので、歌も一生懸命歌えるし(客席拍手)音楽を頑張っていけるという…とても一人でやっていく時にはあり得ない訳ですけども、こうやって歌いながら『ああ、しばらく彼らと会えないな』と思うと、悲しいよね(客席拍手)そういう何となくみんなに支えられてる自分というのが……昔はこんなこと言わなかったのにな(客席笑)昔は『俺は一人でやってるんだバカヤロウ!』って(客席爆笑)言ってたのに、今は『ありがとう、みなさん』って(客席笑)」

「今うしろに居てくれるミュージシャン達は、僕としてはベストのミュージシャンだと思っておりまして(客席拍手)皆さんご覧のように視覚的にもベストのミュージシャンです(客席笑)ベストです…ベストね?分かる?(笑)分かったね?ベストのミュージシャン(客席爆笑)」
※バンドメンバーの大半がベストを着用しているため

17.アキラ(Lyrics&Music吉田拓郎,1993)

18.僕達はそうやって生きてきた(Lyrics&Music吉田拓郎,2001)

曲の中盤にかけて1階席は前列から次第にスタンディング。後奏で大半がスタンディング

演奏後、拓郎「どうもありがとうー!」。拓郎・ミュージシャン全員がステージ前方に一列に並び、カーテンコール(全員が横一列に手をつないで、一旦上方へ手を上げてから全員で一斉にお辞儀)。その後全員袖へ下がる

(アンコール)

(まず、拓郎のみステージへ。白地のシャツに衣装替え。ジーンズはそのまま)

19.こうき心(Lyrics&Music吉田拓郎,1970)

弾き語り。後半でミュージシャンが出てくる。このあとラストまで1階席スタンディングのまま

20.アゲイン(Lyrics&Music吉田拓郎,2014)

完全版。LIVE2012と本公演の「バー」の話はこの曲の歌詞に繋がっていたのではないか?
「♪そっとこのまま振り返るなら 僕らは今も 自由のままだ」

21.春だったね(Lyrics田口淑子/Music吉田拓郎,1972)

22.純情(Lyrics阿久悠/Music加藤和彦,1993)

後奏で拓郎ギターを置き、ステージに向かって左、右、中央で3回それぞれ定番の長いお辞儀。走って袖へ去る
宮下が袖へ戻る際、客席に向かって拓郎のピックを投げる(1階席前列ステージに向かって左列がキャッチ)

20:55 終演(公演時間2時間25分)

(場内BGM「夏の日の恋」パーシーフェイスオーケストラ)


写真:スポーツ報知

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